2026年10月26日、投稿者が「Yahoo!メールの乗っ取りが原因ではないか」とみる、Amazonの不正注文の被害がXで話題になりました。当記事では、ほかのサービスの「合鍵」にもなるYahoo!メールで今すぐ確認したい設定を、公式ヘルプをもとにまとめます。
Yahoo!メールの乗っ取りでAmazonに不正注文?Xで話題の被害(2026年10月26日)
Xで80万回以上表示された被害の投稿
Xで80万回以上表示された被害の投稿(2026年10月28日時点)によると、投稿者は、Yahoo!メールのアカウント情報が漏れ、Amazonからのメールがすぐゴミ箱に入るルールを勝手に作られたとみています。ゴミ箱に入ったメールは通知されないため気づけず、その間にAmazonのアカウントに入られ、約6.8万円の商品を注文されたそうです(投稿に添えられた注文画面より)。
投稿者は同じ日のそれより前の投稿で「Amazonのセキュリティ認証のメールが急に届かなくなった」とも書いていました。相談やカードの停止、返金の依頼などはすでに済ませたと返信しています。Amazonのサポート公式アカウントも返信で、カスタマーサービスへの連絡を案内しています。
なぜ気づけない?メールが「合鍵」になるしくみ
多くのサービスは、ログインの確認コードや注文の確認をメールで送ります。メール側で「特定の送り主のメールをゴミ箱へ移す」設定をされると、その知らせを本人は見られません。
Yahoo!メールの公式ヘルプも、メールが届かないときの確認先として、フィルター(自動で振り分けるルール)の振り分け先がゴミ箱などになっている場合を挙げています。ゴミ箱のメールは自動で削除されることもあると書かれています。
>>届くはずのメールが届いてない(Yahoo! JAPANヘルプセンター)
Yahoo!メールは2025年9月の注意喚起で、乗っ取りの被害の例として「ショッピングサイトでの不正購入」を挙げています。ただし、フィルターを書き換える今回の手口について、Yahoo! JAPANやAmazonの公式な注意喚起は見つかりませんでした(2026年10月28日時点・編集部調べ)。
>>【注意喚起】Yahoo!メールでの不正アクセス状況と対処法のご案内(Yahoo!メール 公式)
Yahoo!メールで今すぐ確認する4つの設定
1. フィルター:覚えのない振り分けルールがないか
パソコンでは、メール一覧の右上にある[設定]ボタンから、フィルターのページを開きます。一覧の中に、自分で作った覚えのないもの、とくにAmazonや銀行などのメールをゴミ箱やほかのフォルダーへ移すものがないか見ましょう。
覚えのないフィルターは、そのフィルターの右の[削除]を選び、注意を確認してもう一度[削除]を選ぶと消せます(スマホのブラウザー版の手順)。iPhone版アプリでは、フォルダー一覧の左上の設定アイコン→[フィルター]→[編集]で選び、画面下の[フィルターを削除]をタップします。
>>受信メールを指定フォルダーに振り分ける(フィルター)(Yahoo!メールヘルプ・パソコン版)
>>同・フィルターの編集と削除(Yahoo!メールヘルプ・スマートフォン版)
>>フィルターの削除と優先順位の変更(Yahoo!メールアプリヘルプ・iPhone/iPad版)
2. 自動転送:知らないアドレスに転送されていないか
同じくメール一覧の右上の[設定]ボタンから、メール転送のページを開きます。「自動転送を有効にする」にチェックが入っていて、転送先が知らないアドレスなら、チェックを外して保存しましょう。
公式ヘルプによると、転送したメールはYahoo!メールのサーバーに残りません。
>>ほかのメールアドレスへメールを自動転送する(Yahoo! JAPANヘルプセンター)
3. ログイン履歴:知らない端末や地域からのログインがないか
Yahoo! JAPAN IDの「登録情報」→「ログインとセキュリティ」→「ログイン履歴」で、日時・サービス名・アクセス元(国)・端末名などを確認できます。表示されるのは新しい順に最大30件です。
メールソフト(iPhoneの標準メールアプリなど)からのログインは、別の「メールソフト ログイン履歴」で過去30日分を確認できます。
>>ログイン履歴とは(Yahoo! JAPANヘルプセンター)
>>メールソフト ログイン履歴(Yahoo! JAPANヘルプセンター)
4. IMAP/POP/SMTPアクセス:メールソフトからの利用を止める
IMAP・POP・SMTPは、Yahoo!メールをほかのメールソフトで読み書きするためのしくみです。[設定]ボタンから「IMAP/POP/SMTPアクセス」のページを開き、「Yahoo! JAPAN公式サービス以外からのアクセス」を「許可しない」にして保存します。
Yahoo!メールは、公式サイト・公式アプリだけを使う人には「許可しない」をすすめています。
>>メールソフトでの利用を無効にする(Yahoo! JAPANヘルプセンター)
Yahoo!メールの乗っ取りを防ぐ、Yahoo! JAPAN IDの設定
身に覚えのないログインがあったら:パスワード変更と全端末のログアウト
公式ヘルプでは、身に覚えのないログインを見つけたら、「ログイン中の端末」のページですべての端末からログアウトすることをすすめています。パスワードでログインしている人は、パスワードを変更するとすべての端末からログアウトされます。連絡用メールアドレスに覚えのないものがないかも確認しましょう。
>>身に覚えのないログイン履歴を見つけたら(Yahoo! JAPANヘルプセンター)
パスキーとSMS認証に切り替え、パスワードを無効にする
パスキーは、スマホやパソコンの指紋・顔・画面ロックでログインするしくみです。認証は端末の上で行われ、生体情報がYahoo! JAPANに送られることはないと説明されています。
さらに「パスワード無効設定」を使うと、パスワードでのログインを止められます(事前にSMS認証の設定が必要)。LINEヤフーは2026年4月14日、Yahoo! JAPAN IDのログイン方法をパスキーに一本化すると発表しました。第一段階として、2027年春ごろまでに「パスワードのみでのログイン」を終える予定です(スケジュールは変わる可能性あり)。
>>パスワード無効設定(Yahoo! JAPAN IDガイド)
>>Yahoo! JAPAN ID、ログイン方法を「パスキー」に一本化へ(LINEヤフー プレスリリース)
注意:パスキーにしても、メールソフトではパスワードが使える
見落としやすいのがここです。パスワードを無効にしても、メールソフトなどではパスワードを引き続き使えると公式ガイドに書かれています。
「IMAP/POP/SMTPアクセス」を「許可する」に設定している限り、他社メールソフト等でパスワードをご利用いただける状態となっています。
出典:Yahoo!メール「不正ログイン対策のお願い・未対応時の設定変更予定について」(2026年10月6日更新)
つまり、パスキーにしたうえで、前の章の「IMAP/POP/SMTPアクセス」を「許可しない」にするのが大切です。Yahoo!セキュリティセンターは、海外で使わない人は「海外からのアクセス制限」を有効にすること、使い回しているパスワードは必ず変えることもすすめています。
>>【重要】Yahoo!メールでの乗っ取り被害を防ぐために(Yahoo!セキュリティセンター)
▶ 関連記事:SBI証券がパスキー悪用の疑いで注意喚起!Google・Appleで今すぐやる設定
Gmailの人は?被害にあったときの連絡先は?
Gmailでも「フィルタ」と「転送」を確認する
Gmailの公式ヘルプでは、右上の設定アイコン→「すべての設定を表示」から、次の2つのタブを確認するよう案内されています。
- [フィルタとブロック中のアドレス]:メールを自動で削除するフィルタや、知らないアカウントへ転送するフィルタがないか
- [メール転送と POP/IMAP]:メールが知らないアカウントに転送されていないか
Googleアカウント全体は「セキュリティ診断」でまとめて点検できます。
>>Gmail のセキュリティに関する推奨(Google 公式ヘルプ)
▶ 関連記事:Google Authenticatorの同期は危険?Google認証システムのオン・オフのリスクと設定
被害にあったら:Amazonのカスタマーサービスとカード会社へ
Amazonの公式ヘルプには「Amazonアカウントで不審なアクティビティを見つけた場合は、カスタマーサービスまでご報告ください」とあります。カードが使われていたら、すぐにカード会社に連絡して、カードの停止と不正利用の相談をしましょう。
連絡はメールやSMSのリンクを使わず、公式アプリやブックマークした公式サイトから行いましょう。補償の範囲やAmazon側の設定は、次の記事でまとめています。
>>不審なアクティビティを報告する(Amazon.co.jp 公式ヘルプ)
▶ 関連記事:Amazonアカウントの乗っ取り対策!ギフトカード・カードの補償範囲と今すぐできる設定
【まとめ】Yahoo!メールの乗っ取り対策は「フィルター・転送・IMAP」の確認から
メールを乗っ取られると、ほかのサービスからの大事な知らせが見えなくなります。Yahoo!メールのフィルターと転送に覚えのない設定がないか、ログイン履歴に知らない端末がないかを確認し、パスキーとIMAP/POP/SMTPアクセスの「許可しない」まで済ませておきましょう。
※2026年10月28日時点・Yahoo! JAPANヘルプセンター、Yahoo! JAPAN IDガイド、Yahoo!メール新着情報、Yahoo!セキュリティセンター、LINEヤフー、Google、Amazon.co.jpの公式ページより。Xの投稿は話題のきっかけとして要約したもので、被害の原因は投稿者の見立てです。
AIの技術・サービス・ルールは変化が速く、本記事の予測や見通しは将来を保証するものではありません。各サービスの仕様・料金は公式サイトで最新の情報をご確認ください。本記事の情報は2026年10月28日時点のものです。
