Google Authenticatorから1Passwordへ移行!同期を切る前の手順と落とし穴

Google Authenticatorから1Passwordへ移行!同期を切る前の手順と落とし穴

Xで「Google Authenticator(Google 認証システム)の同期を切れ」「切ったら機種変更で詰む」という投稿が、2026年10月28日ごろからふたたび大きく話題になっています。中には、慌てて設定を触っているうちにコードを全部消してしまった、という声もありました。

編集部は「切る・切らない」のどちらかを選ぶのではなく、パスワード管理アプリの1Passwordに2段階認証を移してから、Google Authenticatorを消す道を実際にやってみました。当記事では、その手順と落とし穴を、公式のヘルプとあわせて紹介します。

目次

Google Authenticatorの同期、切る?切らない?第3の道は1Passwordへの移行

同期オンとオフ、それぞれの弱点

Google Authenticatorは、6桁の確認コード(2段階認証で、パスワードのあとに入れる数字)を出すアプリです。Googleのヘルプによると、Googleアカウントにログインすると確認コードはすべての端末で同期され、プロフィール写真から「アカウントなしで認証システムを使用する」を選ぶと、コードはGoogleアカウントから消えて端末の中だけに保存されます(2026年10月時点)。

  • 同期オン:機種変更でもコードが引き継がれる。ただしGoogleアカウントが乗っ取られると、コードもまとめて相手の手に渡るおそれがある
  • 同期オフ:コードは端末の中だけ。ただし端末をなくしたり壊したりすると、自分も各サービスに入れなくなるおそれがある
  • 第3の道:エンドツーエンド暗号化(自分の鍵でしか開けられない形で暗号化すること)のパスワード管理アプリへ移し、同期の便利さと守りを両立する

同期を切るか切らないかは、どちらにも弱点があるということです。くわしい違いは次の記事で整理しています。

▶ 関連記事:Google Authenticatorの同期は危険?Google認証システムのオン・オフのリスクと設定

なぜ1Passwordを移し先にしたのか

1Passwordの公式ヘルプでは、1Passwordアカウントの中身は常にエンドツーエンドで暗号化されていると説明されています(2026年10月時点)。さらに、新しい端末で初めてサインインするときに必要な「Secret Key(シークレットキー)」は本人しか持っておらず、1Password社も控えを持っていない、とされています。

編集部はもともと1PasswordをMacとiPhoneで使っていたので、新しいアプリを増やさず、1Passwordを移し先にしました。すでに使っている管理アプリがあるなら、そこにまとめるのが手間が少ないと考えたためです。

>>1Passwordのセキュリティについて(編集部訳。1Password 公式サポート・英語)

>>Secret Keyについて(編集部訳。1Password 公式サポート・英語)

Google Authenticatorから1Passwordへ移行する手順

編集部が実際に進めた順番は、次の5つです。

1. 準備:緊急キットを紙で保管する

1Passwordの「緊急キット」は、サインインのアドレスやSecret Keyなどが書かれた書類(PDF)です。公式ヘルプでは印刷して保管することがすすめられており、編集部も移行の前に印刷して紙で保管しました。

もう1つ大事なのが、1Password自身の2段階認証のコードは、1Passwordの中に入れないことです。公式ヘルプも、1Passwordのコードを1Passwordに保存するのは「金庫の鍵を金庫の中に入れるようなもの」(編集部訳)と注意しています。

>>緊急キットについて(編集部訳。1Password 公式サポート・英語)

>>1Passwordの2段階認証(編集部訳。1Password 公式サポート・英語)

2. 棚卸し:何が入っているか数える

編集部のGoogle Authenticatorに入っていたのは4件で、サーバー会社、会計ソフト、チャットツール、デザインツールでした。移す前に一覧を作っておくと、どこまで終わったかが分かり、移し忘れを防げます。

3. 1件ずつ設定し直して1Passwordに読み取らせる

Googleのヘルプによると、Google Authenticatorには「メニュー」→「コードを移行」→「コードをエクスポート」でQRコードを作り、別の端末のGoogle Authenticatorで読み込む機能があります。ただし、1Passwordの公式ヘルプには、このQRコードを読み込む方法は書かれていません(2026年10月時点)。そこで編集部は、サービスごとに2段階認証を設定し直す方法をとりました。

  1. サービスの設定画面で、2段階認証(認証アプリ)を設定し直す
  2. 表示されたQRコードを、1Passwordのそのサービスのログイン項目に「ワンタイムパスワード」として読み取らせる
  3. 1Passwordに出た6桁のコードをサービスに入れて、設定を完了する
  4. 新しく出たバックアップコード(スマホが使えないとき用の予備のコード)を紙に控えて保管する

1Passwordの公式ヘルプによると、アプリでログイン項目の「編集」から項目を追加して「ワンタイムパスワード」を選び、画面やクリップボードのQRコードを読み取って保存します(2026年10月時点)。スマホではカメラで読み取れ、ブラウザの拡張機能から読み取る方法も案内されています。

>>ワンタイムパスワードを追加する(編集部訳。1Password 公式サポート・英語)

>>Google 認証システムの確認コードを取得する(Google アカウント ヘルプ)

4. シークレットウィンドウでログインを確かめる

設定が終わったら、ブラウザのシークレットウィンドウ(履歴やログイン状態を残さない画面)で、そのサービスにログインできるかを確かめました。1Passwordのコードでログインできると確かめてから、Google Authenticatorの該当のコードを消すのがポイントです。先に消すと、移せていなかったときに入れなくなります。

5. 空になってから同期をオフにしてアプリを消す

移し終えてGoogle Authenticatorが空になってから、「アカウントなしで認証システムを使用する」にして同期をオフにし、最後にアプリを削除しました。コードが残っているうちは同期やアプリを触らないことで、途中で全部消してしまう事故を避けられます。

1Passwordへの移行でやってみて分かった落とし穴

2段階認証をかけ忘れていたアカウントが見つかった

サーバー会社にはアカウントが2つあり、仕事で使っているほうは2段階認証をかけ忘れていました。こちらは新しく設定しました。使っていないほうのアカウントは移さず、Google Authenticatorから消しました。

移行は、守りの抜けを見つける棚卸しの機会にもなるということです。

同じアカウントの登録が3つ重なっていた

デザインツールは、メールアドレスを変えた同じアカウントの登録が、パスワード管理アプリの中に3つ重なっていました(古いメールアドレスとパスキーの登録、新しいメールアドレスの登録、Googleでサインインの登録)。1つにまとめました。登録が重なっていると、どの項目にコードを入れるか迷いやすくなります。

設定の途中で多要素認証を解除してしまった

同じデザインツールで、設定し直している途中に、誤って多要素認証(パスワード以外の確認を組み合わせる守り)を解除してしまいました。すぐに設定し直しましたが、その間は一時的に守りが外れた状態になっていました。

教訓は、焦らず1件ずつ進めることと、作業の前に「今どの方法でログインしているか」を確認しておくことです。

シークレットウィンドウでは1Passwordの拡張機能が動かなかった

Chromeのシークレットウィンドウでは、そのままでは1Passwordの拡張機能が動きませんでした。Chromeの公式ヘルプによると、拡張機能の管理画面でその拡張機能の「詳細」を開き、「シークレット モードでの実行を許可する」をオンにすると使えるようになります。

編集部は確認のあいだだけオンにして、終わったらオフに戻しました。Chromeのヘルプでも、拡張機能に許可を与えるのは信頼できるものだけにするよう案内されています。

>>拡張機能を管理する(Chrome ウェブストア ヘルプ)

チャットツールでは予備の電話番号を設定しなかった

チャットツールでは、予備のログイン手段として電話番号(SMS)は設定しませんでした。予備の手段を足すかどうかも、サービスごとに決めておくと迷いません。

Google Authenticator移行とあわせて見直したことと、AIへの頼み方

Googleアカウントはパスキーとバックアップコードで守る

Googleアカウント自体は、認証アプリを使わず、パスキー(指紋や顔、画面ロックでログインするしくみ)と、紙に控えたバックアップコードで守る形にしました。あわせて、Google Workspace(仕事用のGoogleのサービス)の管理者アカウントとApple Accountのパスワードを、1Passwordの「覚えやすいパスワード」(単語をつなぐ形)で長く強いものに変えました。

さらに、iPhoneの「盗難デバイスの保護」をオンにしました。Appleのサポートによると、自宅など、よく知っている場所以外にいるときに、保存済みのパスワードを見るなどの操作でFace IDかTouch IDが必要になり、Apple Accountのパスワード変更などには1時間の待ち時間が入る機能です(2026年10月時点)。設定の「Face IDとパスコード」からオンにできます。

>>「盗難デバイスの保護」について(Apple サポート)

ログインのコードを、中身を取り出せない専用の鍵(物理キー)に入れておく方法もあります。気になる人は次の記事もあわせて読んでみてください。

▶ 関連記事:Yubico Authenticatorとは?Google認証システムとの違いと注意点

AIに頼むなら、段取りだけを頼む

移行の段取りづくりは、ChatGPTやClaudeのようなAIに手伝ってもらえます。ただし、パスワード、6桁のコード、QRコード、バックアップコードは、AIに見せたり貼ったりしないでください。サービス名も伏せて頼めば十分です。

頼み方の例:「2段階認証を移す作業のチェックリストを作って。サービス名は伏せて、1件ずつ確かめる手順にして」

頼み方の例:「認証アプリからパスワード管理アプリへ移すとき、古いほうのコードを消してよいタイミングを、確かめる順番つきで教えて」

頼み方の例:「2段階認証の設定を変える前に、確認しておくべきこと(今のログイン方法・予備の手段)を一覧にして」

AIに作業を手伝ってもらうときの、情報の出しすぎを防ぐ考え方は、次の記事で紹介しています。

▶ 関連記事:AIの個人情報漏洩対策!調べもの中にメールアドレスを送る事故と防ぎ方

【まとめ】Google Authenticatorは1Passwordへ移してから消す

Google Authenticatorの同期は、切っても切らなくても弱点があります。エンドツーエンド暗号化のパスワード管理アプリへ1件ずつ設定し直し、ログインを確かめてから消す。この順番なら、慌てて全部消す事故を避けられます。作業の前に、緊急キットを紙で用意しておきましょう。

記事の情報について

AIの技術・サービス・ルールは変化が速く、本記事の予測や見通しは将来を保証するものではありません。各サービスの仕様・料金は公式サイトで最新の情報をご確認ください。本記事の情報は2026年10月29日時点のものです。

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この記事を書いた人

AIの最新ニュースを、AI初心者にもわかりやすく届けるメディア「AIオタク」の編集部です。ChatGPT・Claude・Gemini・Grokなど、各社の新しいモデルや機能の発表を毎日チェックしています。記事は、各社の公式ブログ・ヘルプページ・リリースノートなどの一次情報で事実を確かめてから書いています。運営者自身も、ひとり法人の仕事で記事作成やマーケティングにAIを毎日使っている、AIの「オタク」です。「結局、自分には何が変わるの?」がわかる記事を目指しています。

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