2026年10月27日(米国時間)、GoogleはWebブラウザ「Google Chrome」のパソコン向けとAndroid向けのアップデートを公開しました。パソコン向けは52件のセキュリティ修正を含み、そのうち4件は4段階の深刻度で一番上の「Critical(緊急)」です。
国家サイバー統括室(NCO)も公式Xで更新を呼びかけています。当記事では、Googleの公式情報をもとに、今回のアップデートの中身と、パソコン・スマホでの更新のしかた、更新できたかの確かめ方を整理します。
Chromeのアップデートが公開(2026年10月27日・米国時間)
Google公式の発表はこちら
Chromeの更新情報を伝えるGoogleの公式ブログ「Chrome Releases」の記事「デスクトップ向け安定版チャネルのアップデート」(編集部訳)によると、今回の最新版は次のとおりです。
| 使っている機器 | 最新のバージョン |
|---|---|
| Windows・Mac | 156.0.8078.73 または 156.0.8078.74 |
| Linux | 156.0.8078.73 |
| Androidスマホ | 156.0.8078.73 |
パソコン向けは「数日から数週間かけて順番に配信する」(編集部訳)とされています。つまり、全員に同時に届くわけではないので、自分で確かめるのが確実です。
Android向けは、同じ日に公開された別の記事で、数日かけてGoogle Playで配信すると案内されています。また、Android版には、特に断りがない限りパソコン版と同じセキュリティ修正が入っていると書かれています(編集部訳)。
>>デスクトップ向け安定版チャネルのアップデート(Chrome Releases・英語)
>>Android版Chromeのアップデート(Chrome Releases・英語)
そもそも脆弱性・セキュリティ修正とは?
脆弱性(ぜいじゃくせい)とは、ソフトウェアの「弱点」や「欠陥」のことです。ブラウザはWebページを開くたびに外からのデータを読み込むため、弱点が残っていると、悪意のあるページを開いただけで被害につながるおそれがあります。セキュリティ修正は、その弱点をふさぐための更新です。
国家サイバー統括室(NCO)も呼びかけ
国家サイバー統括室(NCO)は、国のサイバーセキュリティの司令塔となる組織です。2026年10月28日に公式Xで、今回のChromeのアップデートの公開を伝え、更新を呼びかけました。
今回のChromeのアップデートで直った脆弱性は?ポイント3つ
Googleの記事には、直した脆弱性が1件ずつ深刻度と部品の名前つきで並んでいます。知っておきたいポイントは3つです。
1. セキュリティ修正は52件、うち4件が「緊急」
Googleによると、今回のパソコン向けのアップデートには52件のセキュリティ修正が含まれます。記事に一覧で載っている脆弱性を深刻度ごとに数えると、次のとおりです(編集部調べ)。
| 深刻度 | 件数 |
|---|---|
| Critical(緊急) | 4件 |
| High(高) | 46件 |
| Medium(中) | 2件 |
Chromeの深刻度は、上から「Critical(緊急)」「High(高)」「Medium(中)」「Low(低)」の4段階です。一覧の52件のほとんどが、上から2番目までの深刻度にあたります。
2. ファイルの読み書きや画像の表示などの部品が中心
「緊急」の4件は、ファイルを扱う部品(FileSystem・FileAPI)、画像や図形を描く部品(Skia)、ページのレイアウトを決める部品(Layout)の問題です。
ほかにも、JavaScript(Webページを動かすためのプログラム言語)を実行する「V8」や、PDFを表示する「PDFium」など、ふだんWebページを見るときに必ず使う部品の問題が多く直されています。
なお、Googleは、多くの利用者が更新を終えるまで、脆弱性の詳しい情報を公開しない場合があるとしています。そのため、それぞれの脆弱性で具体的に何が起きるおそれがあるのかまでは、現時点で公開されていません。
3. 「悪用が確認された」という記載はない
Chromeでは、攻撃にすでに使われている脆弱性があると、Googleが記事の中でその旨を書くことがあります。2026年10月29日時点で、今回の記事にそうした記載は見当たりません。
ただし、「緊急」の問題が4件含まれているため、更新が届いているなら早めに済ませておきましょう。
Chromeをアップデートする方法と、確かめ方
パソコン(Windows・Mac)での更新のしかた
Chromeのヘルプでは、パソコンのChromeは通常、ブラウザを閉じて次に開くまでの間に、自動で更新されると説明されています。開いたままにしていると更新が止まったままになることがあるため、次の手順で確かめましょう。
- パソコンでChromeを開く
- 右上の「その他」アイコン(縦に並んだ3つの点)をクリックする
- 「ヘルプ」→「Google Chrome について」をクリックする
- 更新が始まり、終わったら「再起動」をクリックする
ヘルプによると、「再起動」が表示されない場合は、すでに最新のバージョンです。再起動しても、開いていたタブやウィンドウは自動で開き直されます(シークレットウィンドウは除く)。
Windowsの場合は、開いているChromeのウィンドウとタブをすべて閉じてから開き直す方法でも更新されます。
>>Google Chrome を更新する(Google Chrome ヘルプ・パソコン)
Androidスマホでの更新のしかた
Android版のChromeは、Playストアの設定に従って自動で更新されます。手動で更新するときは、ヘルプの案内どおり次の手順で進めます。
- Playストアのアプリを開く
- 右上のプロフィールアイコンをタップする
- 「アプリとデバイスの管理」をタップする
- 「アップデート利用可能」の中からChromeを探す
- Chromeの横にある「更新」をタップする
なお、ヘルプでは、Chromeが対応しているのはAndroid 10以降とされています。
>>Google Chrome を更新する(Google Chrome ヘルプ・Android)
更新できたかの確かめ方
パソコンでは、前述の「ヘルプ」→「Google Chrome について」を開くと、「Google Chrome」の見出しの下に今のバージョンが表示されます。
Androidスマホでは、Chromeを開き、右上のその他アイコン→「設定」→「Chrome について」で確かめられます。
バージョンが「156.0.8078.73」以上になっていれば、今回のアップデートは済んでいます。2026年10月28日(米国時間)からは、Windows向けとAndroid向けで、一部の利用者に次の版「157」の先行配信も始まっています(Mac向けも近く配信予定)。157から始まる番号が表示された人も問題ありません。
※2026年10月29日時点・Google公式ブログ「Chrome Releases」(2026年10月27日・米国時間公開の記事)、Google Chrome ヘルプより。深刻度ごとの件数は編集部が数えたもの
AIは発見に関わった?謝辞にClaude・OpenAIの名前
Googleの記事では、脆弱性ごとに、その問題を報告した人や組織の名前が書かれています。今回の一覧には、Claudeの助けを借りて見つけたと書かれた報告が6件ありました(編集部調べ)。
| 報告者の書き方(一部) | 件数 | うち「緊急」 |
|---|---|---|
| Anthropicの研究者(Claudeが手助け) | 6件 | 2件 |
| OpenAI Codex Security | 4件 | 0件 |
Anthropicは、AIの「Claude」を作っている会社です。一覧には、Anthropicの研究者の名前に「Claudeが手助けした」(編集部訳)と添えた形の報告があり、「緊急」の4件のうち2件がこれにあたります。
Codex Securityは、ChatGPTを作るOpenAIの、プログラムの脆弱性を探すための仕組みです。このほか、「AnthropicとAda Logics」の連名の報告も2件あります(表には入れていません)。ただし、Googleの記事には、それぞれの発見にAIをどう使ったかまでは書かれていません。AIだけで見つけたという意味ではない点に注意しましょう。
2026年10月には、iPhoneのiOS 26.7.2やPHPの脆弱性でも、謝辞や発表にAI関連の名前が並んでおり、脆弱性を見つけて直す「守る側」でAIが使われる例が増えています。
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【まとめ】Chromeは「Google Chrome について」で今すぐ確認を
2026年10月27日(米国時間)に公開されたChromeのアップデートは、「緊急」4件を含む52件のセキュリティ修正が入った更新です。パソコンは「ヘルプ」→「Google Chrome について」、AndroidスマホはPlayストアから、バージョンが156.0.8078.73以上になっているかをチェックしておきましょう。
AIの技術・サービス・ルールは変化が速く、本記事の予測や見通しは将来を保証するものではありません。各サービスの仕様・料金は公式サイトで最新の情報をご確認ください。本記事の情報は2026年10月29日時点のものです。
