2026年10月21日、IPA(情報処理推進機構)は「Oracle Java の脆弱性対策について(2026年10月)」を公開し、Javaの利用者に早めの更新を呼びかけました。Oracleが同じ日(日本時間)に公開した定例の更新で、Javaの脆弱性(ぜいじゃくせい=ソフトの弱点)がまとめて直されています。
当記事では、今回の脆弱性の中身と、自分のパソコンにJavaが入っているかの確かめ方、更新や削除のしかたを、IPAとOracleの公式情報をもとに整理します。
IPAが「Oracle Java」の脆弱性で注意喚起(2026年10月21日)
IPA公式の発表はこちら
IPAの注意喚起によると、2026年10月21日(日本時間)にOracle Javaのセキュリティ更新プログラムが公表されました。脆弱性を悪用されると、アプリが異常終了したり、攻撃者によってパソコンを制御されたりするおそれがあるとしています。
IPAは、攻撃が行われた場合の影響が大きいため、早急に更新を適用するよう呼びかけています。
>>Oracle Java の脆弱性対策について(2026年10月)(IPA)
そもそもJavaとは?
Javaは、1995年に登場したプログラミング言語と、そのプログラムを動かすための仕組み(実行環境)です。java.comの説明によると、パソコンのアプリの中には、Javaが入っていないと動かないものがあります。
java.comから入れるJavaは「Java 8」と呼ばれる版で、パソコンでJavaのアプリを動かす一般の人向けのものです。Javaのアプリを使うために、以前Javaを入れた覚えがある人は対象になる可能性があります。
>>Javaとは何ですか。なぜこれが必要なのですか。(java.com)
対象になるバージョン
IPAが対象として挙げているのは、サポートされている次のOracle Javaです。
| 系列 | 対象のバージョン |
|---|---|
| Java SE 8 | Java SE 8 Update 503(503-perfを含む) |
| Java SE 11 | 11.0.32.1 |
| Java SE 17 | 17.0.20.1 |
| Java SE 21 | 21.0.12.1 |
| Java SE 25 | 25.0.4.1 |
| Java SE 26 | 26.0.2 |
| Java SE 27 | 27 |
java.comから入れたJavaは、表のJava 8の系列です。それより古いバージョンを使っている場合も、更新が必要と考えておきましょう。
Javaの脆弱性はどれくらい深刻?ポイント3つ
Oracleの公式の発表(クリティカル・パッチ・アップデート)から、知っておきたいポイントは3つです。
1. Javaだけで55件を修正
Oracleは3か月ごとに、自社製品の脆弱性をまとめて直す「クリティカル・パッチ・アップデート」を公開しています。2026年10月の回では、Oracle製品全体で1,295件、そのうちJava SEで55件の修正が含まれています。
>>クリティカル・パッチ・アップデート 2026年10月(Oracle・英語)
2. 49件はネット経由で悪用されるおそれ
Oracleによると、Javaの55件のうち49件は、IDやパスワードがなくてもネットワーク経由で悪用されるおそれがあるものです。
深刻さを0〜10の点数で表すCVSS(共通脆弱性評価システム)では、Javaの中で最も高いもので7.5でした(編集部がOracleの一覧を確認)。Oracleの説明では、点数はJavaのアプリ(アプレットやJava Web Start)を管理者の権限で動かしている場合(Windowsでよくある使い方)を前提にしています。
3. 「今回の脆弱性が悪用された」という記載はない
2026年10月29日時点で、IPAとOracleのページには、今回直したJavaの脆弱性がすでに攻撃に使われたという記載は見当たりません。
ただし、Oracleは、更新を当てていなかったために攻撃を受けてしまった例が報告されているとして、すぐに更新を適用するよう強くすすめています。「まだ大丈夫」と考えず、早めに確認しておきましょう。
自分のパソコンにJavaは入っている?確かめ方
まずは、自分のパソコンにJavaが入っているか、入っているならどのバージョンかを確かめましょう。手順はjava.comの公式ヘルプで案内されています。
Windowsでの確かめ方
Windowsでは、次のどちらかで確かめられます。
- 「スタート」ボタンを押し、アプリの一覧から「Java」フォルダを探して、「Javaについて」を開く(フォルダが見つからなければ、Javaが入っていない可能性が高いです)
- 「設定」のアプリの一覧(インストールされているアプリ)で「Java」を探す。「Java 8 Update 〇〇」のように、バージョンと一緒に表示されます
古いJavaは、一覧に「Java(TM)」「Java Runtime Environment」「Java SE」などの名前で表示されることもあります。
Macでの確かめ方
Macでは、画面左上のAppleメニューから「システム設定」(古いmacOSでは「システム環境設定」)を開きます。Javaが入っていれば「Java」のアイコン(Javaコントロール・パネル)があり、「一般」タブの「バージョン情報」を押すとバージョンが表示されます。
>>WindowsまたはMacでJavaバージョンを確認する方法(java.com)
Javaの脆弱性対策は更新か削除!やることと注意点
Javaを使っている人は最新版に更新する
Javaを使うアプリがある人は、最新版に更新しましょう。2026年10月29日時点で、java.comで一般向けに配布されている最新版はJava 8 Update 511です。
Oracleのリリースノートによると、Java 8 Update 511は2026年10月20日(米国時間)に公開され、10月24日には同じUpdate 511の改訂版(ビルド33)も出ています。Oracleは、この改訂版を最新の基準としています。java.comのダウンロードページから入れ直すか、次に紹介するJavaの更新機能(Java Update)を使います。
使っていないJavaは削除する
IPAがすすめている対策は、最新版への更新です。そのうえで、Javaを入れた覚えがない、またはJavaのアプリをもう使っていないなら、削除(アンインストール)するのも1つの方法です(編集部の提案)。なお、java.comは、古いバージョンのJavaをパソコンに残しておくと、重大なセキュリティのリスクになるとして、古いJavaをすべて削除することを強くすすめています。
Windowsでは、ほかのアプリと同じように「設定」のアプリの一覧からJavaを選んで「アンインストール」を押します。Oracleが配布している「Javaアンインストール・ツール」を使う方法もあります。
>>Windowsコンピュータ上のJavaをアンインストールする方法(java.com)
Macでは、ターミナル(文字でMacを操作するアプリ)で管理者の権限を使ってファイルを消す手順になっています。慣れていない人は、公式ページの手順をよく読み、入力する内容を1文字ずつ確かめてから進めましょう。
>>MacでのJavaのアンインストール方法(java.com)
削除したあとで、使っていたアプリが動かなくなった場合は、java.comから最新版のJavaを入れ直しましょう。古いバージョンでないと動かないアプリなら、アプリの提供元に問い合わせます。
Windowsは自動更新の確認をオンにしておく
Windows版のJavaには、新しいバージョンが出たかを定期的に確かめて知らせてくれる「Java Update」という機能があります。Javaコントロール・パネルの「更新」タブで「更新を自動的にチェック」にチェックを入れておきましょう。
java.comでは、この機能を無効にしないよう強くすすめています。なお、Oracleの予定では次のクリティカル・パッチ・アップデートは2027年1月19日で、その間の2026年11月17日と12月15日にもセキュリティ更新の予定日があります。Java 8 Update 511のリリースノートでは、11月17日の更新のあとは511を使い続けないようすすめているので、その頃にもう一度確かめましょう。
会社で使う人はライセンスにも注意
IPAは注意喚起の中で、2019年4月16日以降のJavaはライセンス(利用の条件)が変わっていると案内しています。java.comによると、個人での利用や開発目的での利用などは無償で認められていますが、仕事で使う場合は条件が異なることがあります。
個人事業主や会社のパソコンで使っている人は、Oracleのライセンスの案内を確認しておきましょう。
ほかのソフトのセキュリティ更新も、同じ時期に相次いで出ています。ブラウザーのChromeを使っている人は、あわせて確認しておきましょう。
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※2026年10月29日時点・IPA「Oracle Java の脆弱性対策について(2026年10月)」(2026年10月21日公開)、Oracleのクリティカル・パッチ・アップデート(2026年10月)とJava 8のリリースノート、java.comの公式ヘルプより。CVSSの最高値は編集部がOracleの一覧で確認したもの
【まとめ】Javaが入っているか今すぐ確認、使っていなければ削除も
2026年10月21日、IPAはOracle Javaの脆弱性について注意を呼びかけ、今回の更新ではJavaだけで55件の脆弱性が直されました。まずは自分のパソコンにJavaが入っているかを確かめ、使っているならJava 8 Update 511などの最新版に、使っていないなら削除を検討しておきましょう。
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