2026年10月13日(米国時間)、マイクロソフトはWindowsやOfficeなどの脆弱性を直す、10月の月例セキュリティ更新プログラムを公開しました。このうち1件は更新プログラムが出る前から悪用が確認されており、IPA(情報処理推進機構)は「緊急」として、至急の適用を呼びかけています。
当記事では、更新の手順と確かめ方を、公式情報をもとに整理します。
マイクロソフトが10月のセキュリティ更新を公開(2026年10月13日)
マイクロソフト公式の発表はこちら
マイクロソフトの日本のセキュリティチームのブログ「2026 年 10 月のセキュリティ更新プログラム (月例)」によると、更新プログラムは2026年10月13日(米国時間)、日本時間では10月14日に公開されました。できるだけ早い適用を求めています。
>>2026 年 10 月のセキュリティ更新プログラム (月例)(Microsoft 公式ブログ)
IPAとJPCERT/CCも注意を呼びかけ
IPAは2026年10月14日に「Microsoft 製品の脆弱性対策について(2026年10月)」を公開し、「緊急」に分類しています。悪用されると、アプリが異常終了したり、攻撃者にパソコンを制御されたりするおそれがあるとしています。
JPCERT/CC(日本のセキュリティ事故の情報を集めて対応を調整する組織)も同じ日に注意喚起を出し、Windows Updateなどで更新を適用するよう求めました。
>>Microsoft 製品の脆弱性対策について(2026年10月)(IPA)
>>2026年10月マイクロソフトセキュリティ更新プログラムに関する注意喚起(JPCERT/CC)
そもそも脆弱性・月例のセキュリティ更新とは?
脆弱性(ぜいじゃくせい)とは、ソフトウェアの「弱点」のことです。マイクロソフトは原則として毎月第2火曜日(米国時間)にまとめて直す更新を出しており、次回は2026年11月10日(米国時間)の予定です。
10月の更新で知っておきたいポイント3つ
1. 更新の前から悪用されていた脆弱性が1件ある
マイクロソフトによると、「CVE-2026-96951」(Windows シェル セキュリティ機能のバイパスの脆弱性)は、更新プログラムの公開前から悪用が確認されていました。CVE番号は、脆弱性1つ1つにつけられる世界共通の識別番号です。
悪用されると、インターネットから手に入れたファイルにWindowsが付ける目印である「Web のマーク」の守り(開くときの警告など)を回避されるおそれがあります。攻撃の例は、細工したファイルをメールやメッセージで送りつけ、リンクや添付ファイルを開かせる方法です。攻撃者が勝手に表示させることはできず、利用者に操作をさせる必要があるとされています。
深刻度は「緊急」より1段低い「重要」(CVSSの基本値は10点満点で8.8)ですが、すでに悪用されているため、IPAは「今後被害が拡大するおそれがある」として至急の更新を求めています。更新を済ませたうえで、見覚えのない添付ファイルやリンクを開かないようにすれば、必要以上に心配することはありません。
>>CVE-2026-96951 – Windows シェル セキュリティ機能のバイパスの脆弱性(Microsoft セキュリティ更新プログラムガイド)
2. Windows 11・Officeなど多くの製品が「緊急」
ブログで示された製品ごとの一番高い深刻度のうち、個人の利用者に関係が深いものを抜き出しました。
| 製品 | 一番高い深刻度 | 一番大きな影響 |
|---|---|---|
| Windows 11 | 緊急 | リモートでコードが実行される |
| Microsoft Office | 緊急 | リモートでコードが実行される |
| Microsoft .NET | 緊急 | リモートでコードが実行される |
| Microsoft Visual Studio | 緊急 | リモートでコードが実行される |
「リモートでコードが実行される」とは、離れた場所にいる攻撃者のプログラムを、自分のパソコンで動かされるおそれがあるという意味です。会社で使うWindows Server・Exchange Serverなども対象です。
>>2026 年 10 月のセキュリティ更新プログラム リリースノート(Microsoft)
3. 悪用された脆弱性はEdgeも対象に追加
セキュリティ更新プログラムガイドによると、2026年10月26日(米国時間)にCVE-2026-96951の対象へ「Microsoft Edge」が追加され、154.0.4258.62以降で対策済みとされています。Edgeの更新は月例とは別のスケジュールで出るため、Windows Updateとは別に、Edgeも最新か確かめておきましょう。
Windows Updateで10月の更新を入れる手順と確かめ方
Windows 11の手順
マイクロソフトの「Windows Update: よくあるご質問」で案内されている手順は次のとおりです。
- 「スタート」→「設定」→「Windows Update」を開く
- 「更新プログラムの確認」(画面によっては「更新プログラムのチェック」)を選ぶ
- 見つかった更新プログラムのダウンロードとインストールが終わるまで待つ
- 「再起動」を求められたら、作業中のファイルを保存してから再起動する
IPAも、適用には再起動が必要になることがあるとしています。再起動するまで更新が終わらないので、「再起動が必要です」と出ていたら早めに済ませましょう。
Windows 10では「スタート」→「設定」→「更新とセキュリティ」→「Windows Update」→「更新プログラムの確認」の順です(サポート終了の注意は後で説明します)。
>>Windows Update: よくあるご質問(Microsoft サポート)
更新が済んだかの確かめ方
「スタート」→「設定」→「Windows Update」→「更新履歴」で、入った更新プログラムの名前と日時を確かめられます。10月のWindows 11向けの更新は、バージョンによって次の番号(KB番号)です。
| Windows 11のバージョン | 10月の更新の番号 |
|---|---|
| 26H2・25H2・24H2 | KB5127648 |
| 26H1 | KB5127646 |
| 23H2 | KB5126653 |
この番号があるか、Windows Updateの画面に「最新の状態です」と出ていれば大丈夫です。
>>2026 年 10 月 13 日 — KB5127648(Microsoft サポート)
Officeの更新も忘れずに
Officeも「緊急」です。Windows版のOffice(Microsoft 365)を手動で更新する公式の手順は次のとおりです。
- WordなどのOfficeアプリを開き、新しい文書を作る
- 「ファイル」→「アカウント」を開く
- 「製品情報」の「更新オプション」→「今すぐ更新」を選ぶ
- 「最新の状態です」などの画面が出たら閉じる
「今すぐ更新」がないときは、先に「更新を有効にする」を選びます。「更新オプション」がない場合は会社が更新を管理しているので、担当者に相談しましょう。
>>Microsoft 365 または Office for Windows を更新する方法(Microsoft サポート)
Windows 10やWindows 11 24H2の人は?よくある疑問
自動更新にしていれば何もしなくていい?
マイクロソフトとIPAは、一部の例外を除いてセキュリティ更新は自動でダウンロード・インストールされると説明しています。ただ、一時停止や再起動の後回しで終わっていないこともあるので、一度画面で確かめておくと安心です。
Windows 10を使っている人は?
マイクロソフトのサポートページによると、Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了しており、Windows Updateを通じた無料のセキュリティ修正は提供されていません。
10月もWindows 10 バージョン22H2・21H2向けの更新(KB5126657)はありますが、対象は有料の「ESU(拡張セキュリティ更新プログラム)」に登録したパソコンなどです。CVE-2026-96951はWindows 10も影響を受けるため、ESUに登録していない人はWindows 11への移行を考えておきましょう。
>>2026 年 10 月 13 日 — KB5126657(Microsoft サポート)
Windows 11 24H2のHome・Proを使っている人は?
10月の更新(KB5127648)のページで、マイクロソフトはWindows 11 バージョン24H2のHomeとProの更新が終了したと案内しています。毎月のセキュリティ更新は10月分が最後で、今後は届かなくなります。
使っているバージョンは、Windowsの「バージョン情報」の画面で確かめられます。24H2のHome・Proの人は、10月の更新を入れたうえで、マイクロソフトが勧めるWindows 11の最新バージョンへの更新も済ませておきましょう。
同じ時期のほかの更新は?
2026年10月27日(米国時間)には、Google Chromeでも52件のセキュリティ修正を含むアップデートが公開されています。WindowsとあわせてChromeも更新しておきましょう。
▶ 関連記事:Chromeのアップデートは済んだ?52件の脆弱性を修正、パソコン・スマホの更新方法
国やIPA・JPCERT/CCが出したほかの注意喚起は、まとめ記事で新しい順に確かめられます。
▶ 関連記事:セキュリティ注意喚起まとめ【最新順】国家サイバー統括室・IPA・JPCERTの発表
※2026年10月29日時点・IPA、JPCERT/CC、マイクロソフト公式(ブログ・セキュリティ更新プログラムガイド・サポートページ)より
【まとめ】10月のWindows Updateは再起動まで済ませよう
10月の月例更新には悪用されていた脆弱性の修正が含まれ、IPAは「緊急」としています。「Windows Update」で更新と再起動が済んでいるか、Officeも最新かを、今のうちに確かめておきましょう。
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